膝が痛い症状でお悩みの方へ


膝の痛みにより自宅での移動や外出、階段の昇り降りがつらくなり、悩まれている方も多いと思います。

 

バークレー整形外科スポーツクリニックでは、医師による診察、薬の服用に関する的確なアドバイスや理学療法士による個別に合わせたリハビリテーションで膝の症状改善に繋げます。

 

このページでは、膝に痛みが現れる代表的な病気の症状、原因、病態、治療方法などを紹介していきます。

 

「膝が痛い」「膝が腫れている」など気になる方は、当院へお越しください。

 

症状やケガからの回復、再発予防に取り組み、より笑顔で健康な生活のお手伝いをいたします。

 

※正式な原因や治療方法を判断するには医師による診察が必要になります。
あくまで目安としてお読みください。

 

 

 

 

 

 

変形性膝関節症

 

 

オスグッド・シュラッター病

 

 

 

膝前十字靭帯損傷

ひざぜんじゅうじじんたいそんしょう

【受傷の状況】

膝のスポーツ外傷の中で多いけがです。

バスケットボール、器械体操、バレーボール、ハンドボールなどの減速動作の多い種目で、ジャンプの踏み切り時、ジャンプ後の着地時、急停止時、急な方向転換時に膝に過度な負担がかかって生じます。

また、ラグビーやサッカー、柔道などコンタクトスポーツにおいて、相手選手にタックルなどを受け、膝を捻って受傷します。

 

【損傷すると・・】

受傷時に痛みとともにブツッと断裂音を体感することが多い。受傷直後は立つこと、歩くことが困難になることが多く、数時間以内に関節の腫れが生じます。

 

【受傷後の経過】

受傷後1ヶ月ほどすると、膝の曲げ伸ばしや歩行ができるようになり日常生活には支障をきたさなくなることがほとんどですが、それは、損傷による炎症が落ち着いたにすぎず、靭帯は切れたままです。そのため歩行中に膝がガクッとくずれたり、スポーツ活動に支障がでてきます。

また、断裂した前十字靭帯は自然修復することは稀であり、そのまま放置していると、関節の軟骨や半月板が傷つき、早期に変形性膝関節症に発展することもあります。

診断は、医師による徒手検査が重要です。補助診断としてMRIが役に立つことが多いです。

 

【治療】

損傷した前十字靭帯はギプス固定などでは治りません。

 

◯保存療法

関節が固くなるのを予防するため、関節の曲げ伸ばし訓練を行ったり、筋力増強運動を行います。全身のバランス能力や膝関節以外の部位のリハビリテーションを行っていきます。

軽いジョギングや水泳などは可能となりますが、靭帯は切れたままであるため、全力疾走やジャンプ動作は二次的損傷の予防のため推奨されていません。

 

◯手術療法

スポーツ復帰を考えた場合、手術療法をお勧めします。

膝周囲の腱を採取して、靭帯を再建する方法が一般的に行われます。

手術後はリハビリテーションがとても重要です。

 

 

Q:入院期間はどの程度ですか?

 

A:手術前後で約1週間の入院が必要になります。

 

 

 

Q:手術後のリハビリテーションはどの程度の期間が必要ですか?

 

A:手術後の目標によっても変わりますが、スポーツ復帰までは約7ヶ月〜 10ヶ月のリハビリテーションが必要となります。

 

 

 

 

Q:どのようなリハビリテーションが行われますか?

 

A:手術後の膝の状態、時期に合わせて段階的に進めていきます。

手術した膝関節の可動域、筋力の回復を中心に反対側の膝関節やその他の身体部位の状態も評価しながら全身的なパフォーマンスを高めていきます。

また、再損傷予防も重要な課題となりますので、個別性に合わせた様々なリハビリテーションを行なっていきます。

 

 

 

 

半月板損傷

はんげつばんそんしょう

【受傷の状況】

◯スポーツ外傷

膝のスポーツ外傷の中で多いけがのひとつです。

膝を捻って損傷することや靭帯損傷に伴って損傷することが多いです。

 

◯中高年の場合

些細な動作で損傷することがあります。

例えば、起床時に立ち上がろうとした、横断歩道などやや早めに歩こうとした、急いで階段を昇り降りをしたことで損傷することがあります。

 

【損傷すると・・】

歩行中や階段昇降、しゃがみ込み動作で痛みを感じたり、膝の曲げ伸ばしで引っかかり感を感じることが多くなります。損傷程度によっては、損傷した半月板が挟まりこんで膝が屈伸できなくなる「ロッキング症状」を起こし、日常生活に支障をきたすことがあります。

 

【治療】

半月板の損傷の程度、種類、その他症状などにより、保存療法(手術以外の治療)、手術療法があります。

 

◯保存療法(リハビリテーション)

半月板の損傷が小さく、痛みが少ない場合に3ヶ月程度の保存療法を選択することがあります。

 

半月板の損傷により炎症が起こり、半月板の周囲が硬くなります。

その影響で膝の曲げ伸ばしに制限が出てきます。

 

半月板の保存療法では、その改善が重要となります。膝関節の動きがスムースになると痛みも軽減しやすくなります。

 

スポーツ復帰を目標とした場合、

 

・上記の膝関節の可動域改善に取り組む

 

・半月板損傷以外の機能障害が影響していることも多い

 

・競技復帰の基礎トレーニングとして、膝に運動負荷が集中しないような姿勢、動作のトレーニングに取り組む

 

・基礎トレーニングを習得すると、スポーツの基本動作であるジャンプ動作、ステップ動作、ランニング動作、ストップ動作などを症状に応じて、段階的に取り組む

 

・ご自身で取り組んでいただく、リハビリも重要となります。リハビリ内容は症状に合わせて指導していきます。

 

上記を中心に保存療法に取り組んでいきます。

 

◯手術療法

長引く痛みや膝の曲げ伸ばしに制限がある場合、ロッキング症状がある場合にお勧めします。

手術療法には半月板切除術と半月板縫合術があります。

手術後はリハビリテーションがとても重要となります。

 

【手術後のリハビリテーション】

◯半月板縫合術

手術後は縫合した半月板の保護のため、段階的に体重をかけていきます。

修復した半月板の大きさにより荷重制限期間が変わってきます。

約3〜6週間の荷重制限期間があり、その間は松葉杖を使用しながらの生活となります。

膝の曲げ伸ばし角度の改善、筋力の改善を中心に段階的にリハビリテーションを進めていきます。

 

◯半月板切除術

荷重制限期間はなく、痛みに応じて体重をかけていきます。

腫れに注意しながら段階的にリハビリテーションを進めていきます。

 

 

Q:入院期間はどの程度ですか?

 

A:手術前後で約1週間の入院が必要になります。

 

 

 

Q:具体的にはどのようなリハビリを行うのですか?

 

A:理学療法士が専属担当となり、個別の状態に合わせてリハビリを進めていきます。膝関節の動きの改善から始まり、歩行、階段昇降、ジャンプ動作、ストップ動作、ステップ動作などの各種動作練習を行います。手術した膝だけでなく、反対側の膝関節やその他の身体部位の状態も評価しながら全身的なパフォーマンスを高めていきます。

併設のメディカルジムにて筋力増強訓練、有酸素運動も組み合わせていきます。

 

 

Q:手術後のリハビリテーションはどの程度の期間が必要ですか?

 

A:手術の種類、手術後の目標によっても変わりますが、スポーツ復帰までは約3〜5ヶ月のリハビリテーションが必要となります。

 

 

 

 

変形性膝関節症

へんけいせいひざかんせつしょう

【症状】

初期の症状は膝のこわばりを感じることが多く、歩き始めや立ち上がり、階段の昇り降りで膝が痛むようになります。症状が進行すると、歩行時の痛みが強くなり、関節の曲げ伸ばしが制限されます。

 

・初期症状は歩き出すと痛みがあるが、しばらくからだを動かすと自然と治る

・膝をまっすぐに伸ばすことが難しい

・膝に水がたまることで腫れる

・徐々にO脚になることがある

・正座が難しい

・長い距離を歩くと痛くなる

 

【原因・病態】

関節の表面は軟骨で覆われており、骨同士が直接ぶつからないようにクッションのような役割をしています。変形性膝関節症は、その軟骨がすり減り、変形や炎症を起こすことで痛みがある状態です。

 

【治療・対処】

保存療法(リハビリテーション・お薬・注射・装具療法など)と手術療法があります。

まずは保存療法で症状の改善を図ります。

 

・太ももの筋肉、お尻周りの筋肉を鍛えることは、痛みの軽減に効果があります。

・硬くなった筋肉をストレッチすることで、膝の負担を軽減できます。

・症状や時期により、ご自宅でも行える運動を指導し取り組んでいただきます。

・痛みを軽減させる内服薬や外用薬(湿布・塗り薬)を使用します。

・ヒアルロン酸の関節内注射は、関節液を正常なはたらきに近づけ、膝の痛みを軽減し炎症を和らげる効果があります。

保存療法を行っても十分な効果が得られないときは、『人工膝関節置換術』などの手術療法をすることもあります。十分な手術実績のある医療機関をご紹介いたします。

 

 

オスグッド・シュラッター病

【症状】

スポーツをする成長期の年代によく発症し、膝の下が痛くなったり、骨が突出してきます。時に赤くはれたり、熱を持つこともあります。一般的には成長痛と呼ばれたりもします。

 

【原因・病態】

骨の急激な成長に、筋肉の成長が追い付かず、膝の成長軟骨が筋肉で引っ張られて炎症を起こしたり、剥がれてしまうことで発症します。

運動を繰り返すことで、さらに軟骨に牽引力がかかり、痛みが出てきます。

 

【治療・対処】

患部の運動負担を減らすことが必要になってきます。

それと同時に個別の身体特徴に合わせたリハビリテーションが治療の中心となります。

 

Q:スポーツは続けても良いですか?

 

A:痛みが強い時期はスポーツを避けます。その間、個別に身体特徴に合わせたリハビリテーションに取り組むことがお勧めです。痛みがなくなればスポーツ復帰が可能です。

 

Q:どのようなリハビリテーションが行われますか?

 

A:運動中に膝への負担が集中しないように、個別の身体特徴に合わせて硬くなっている筋肉のストレッチ指導、姿勢やスポーツ競技特有の動作の指導を行います。また、症状に応じて超音波治療や電気治療なども併用し症状の改善を図ります。