肘の痛みで困っている方へ
肘が痛くて物が持てない、仕事や家事、スポーツをすると痛むなど、長引く肘の症状で悩まれている方も多いと思います。
バークレー整形外科スポーツクリニックでは、医師による診察、薬の服用に関する的確なアドバイスや理学療法士による個別に合わせたリハビリテーションで症状改善に繋げます。
このページでは、肘に痛みが現れる代表的な病気の症状、原因、病態、治療方法などを紹介していきます。
症状に思い当たる方は、当院へお越しください。
症状やケガからの回復、再発予防に取り組み、より笑顔で健康な生活のお手伝いをいたします。
※正式な原因や治療方法を判断するには医師による診察が必要になります。
あくまで目安としてお読みください。
○上腕骨内側上顆炎
○野球肘
○上腕骨外側上顆炎(テニス肘)
○肘内障
上腕骨内側上顆炎
じょうわんこつないそくじょうかえん
【症状】
物を持ち上げる動きやスポーツ活動などの動作時に肘の内側に痛みを感じます。初期は安静時にはほとんど痛みはありませんが、肘の内側を押すと痛みが走ります。症状が強くなると安静時にも痛みを感じることがあります。
【原因・病態】
お仕事で重たい物を頻回に持つ方や投球動作、ゴルフ、テニスなどのスポーツをする方によく発症します。手首や肘を曲げる筋肉に疲労が蓄積することで肘の内側に付着する筋肉に炎症が生じ痛みがでます。
【治療・対処】
筋肉への負担を減らすためのストレッチやサポーターの検討を行います。肘の内側に負担が集中している要因を分析し、個人に合った動作指導を行っていきます。痛みが強い時期はアイシングや超音波治療を併用することもあります。
野球肘
やきゅうひじ
投球による肘の傷害を総称して『野球肘』といいます。
【症状】
成長期にボールを投げすぎることによって生じる肘の障害を野球肘といいます。
投球時や投球後に肘が痛くなります。肘の伸びや曲がりが悪くなり、急に動かせなくなる
こともあります。初期は投球後数時間で痛みが治まります。進行すると痛みが治まりにくくなってきます。
原因によって肘の内側や外側、後方が痛くなります。
【原因・病態】
ボールを投げるときには肘には大きな力が加わります。速い球を投げたり、肘下がり・手投げと言われるような悪いフォームで投げたりすると、1回1回の投球で肘にかかる負担が大きくなります。また球数が多くなると負担(疲労)が増えます。
その結果、肘の内側の組織が損傷して発症します。肘の内側の成長軟骨が損傷したり、剥離することもあります。また、肘の内側の靭帯が損傷したり、軟骨が剥がれて症状は発生することもあります。
野球肘の病態は多岐に渡ります。主要な病態を紹介します。
上腕骨内側上顆障害
【症状】
肘の内側が痛みなります。初期の症状は投球後数時間で痛みは治まってきます。進行すると徐々に痛みが治まりにくくなってきます。
肘の内側の成長軟骨が剥離する場合は、投球後に急に痛みが出ます。
【病態】
ジュニア期に起こる障害です。肘の内側の成長軟骨が損傷して発症します。
離断性骨軟骨炎
【症状】
投球時や投球後に肘の外側に痛みが出ます。進行すると肘の曲げ伸ばし運動で引っ掛かりやロッキング(曲げ伸ばしができなくなる状態)が生じる場合があります。
【病態】
関節の中に軟骨が剥がれ落ちることで発生します。成長期の小・中学生に多く発症します。
【治療・対処】
原因により異なりますが、ジュニア期に多い成長軟骨が原因の場合は1〜2ヶ月の投球中止により肘の負担をなくします。その間、肘周囲の筋肉を柔らかくするようなストレッチ指導や体の硬さ、投球フォームのチェックなどを行い、その改善を図ります。
軟骨損傷は、初期に発見することができると投球中止期間を設け、上記のリハビリテーションを実施することで症状が軽快することが多いです。軟骨が剥がれて関節の動きが制限されたり、痛みが強い場合は手術が必要になることがあります。
テニス肘
てにすひじ
【症状】
物を持ち上げる動きやタオルを絞る動作をすると肘から前腕の外側にかけて痛みを感じます。安静時には痛みは感じないことが多い。
【原因・病態】
テニスをはじめ、バトミントンや卓球といったラケットスポーツを行う人や手首を良く使う職業の方に多く発症します。テニス愛好家によく発症することからテニス肘とも言われています。
肘を伸ばしたり、手首を動かす作用のある肘の外側に付着する筋肉に炎症が生じることで痛みがでます。
【治療・対処】
筋肉への負担を減らすためのストレッチやサポーターの検討を行います。肘の外側に負担が集中している要因を分析し、個人に合った動作指導を行っていきます。痛みが強い時期はアイシングや超音波治療を併用することもあります。
肘内障
ちゅうないしょう
【症状】
片腕をだらんと下げた状態になります。肘を動かさない限りは強い痛みは生じないため、腕を動かそうとしません。また、腕に触れられることを嫌がって泣いたりします。
【原因・病態】
子どもの手を引っぱったときに肘の靭帯から肘の骨が外れかかり(亜脱臼)発症します。
車道を飛び出そうとしたり、転びそうになった子の腕を親が引っ張っることで多くは発症します。
また、子どもが転んで手をついたときや捻ったとき、肘をぶつけたときにも起こります。